私たちがヨーロッパ並みの高断熱住宅をお勧めする理由
それは少々乱暴な言い方になりますが
これからの「日本の家造り」はこれ以外に考えられないからです
はじめにお断りしておきますが
ヨーロッパ風の外観を備えた、お洒落な家を造りたいと考えている訳ではありません
理由は「高い機能性」なのです
ヨーロッパの住宅は実に快適です
それは快適に暮らすために必要な「高い断熱性能」を備え
健康を第一に考えた天然素材を多く使い
いつも綺麗な空気を保つ、優れた空調設備を備えています
それ以外にも使いやすさと機能性を兼ね備えた水回り製品や
メンテナンスのしやすい仕上げ材などなど…
それらをヨーロッパでは長い年月をかけて研究し
今ではそうした機能が当たり前になっています
せっかく高いお金をかけて建てる家ですから
高い機能性を持った「本当に価値のある家」に住んでほしい
それが私たちがお勧めしたい理由です
ではその「本当に価値のある家」についてもう少し詳しく説明してみたいと思います
ただし、一見夢のような家にもデメリットはあります
それは、日本ではあまり使われていない特殊な建設資材を使う必要があり
それ以外にも、これまた日本では普及していない優れた空調設備が必要だからです
そして何より、その様な家造りには多くの手間ひまがかかります
つまり建築費(イニシャルコスト)が高くなるのです
しかし
そんなデメリットも実はよくよく考えると
このヨーロッパ並みの住宅の方が
「費用的にも有利」であることを次に説明したいと思います
家を建てよう(又はリフォームしよう)とお考えの人は理解されていると思いますが
建物の総費用は、建てた時の建築費だけではありません
①イニシャルコスト(建築費)
+
②ランニングコスト(光熱費)
+
③メンテナンスコスト(修繕費)
+
④附帯コスト(固定資産税、火災保険など)
=
建物の総費用(トータルコスト) です・・・注)
ヨーロッパ並みの高断熱住宅はイニシャルコストは高くなります
ですが、光熱費を勘定に入れると20-30年後には逆転してしまいます
更にメンテナンスを自分でも出来るような工夫をしておけば
逆転のタイミングはもっと早くなります
そしてもっと重要なことは
建物の「ライフサイクルコスト」です
注)
ちなみにシュミレーションソフトを使えば、簡単に計算することが出来ます
建物の合計金額(トータルコスト)から売却時の資産価値を引いたものを
家の「ライフサイクルコスト」
と呼んでいます
日本の住宅の資産価値は35年でゼロになります
しかしヨーロッパでは中古住宅はゼロになるどころか
人気の高い中古物件は購入時と変わらない場合も多いのです
理由の一つは「建物が劣化しにくい」から
そのおかげで、大したリフォーム費用をかけなくても高額で売却出来ます
しかし、残念ながら日本の住宅はそもそも高耐久化を目指していません
従って大規模リフォームを施さない限り
売却による利益を得ることは厳しいでしょう
逆に、ヨーロッパ並みの住宅を作っておけば
建物の劣化を抑えられ
しかも優れた断熱効果は変わらない為
当然のことながら
建物の価値も一般的な住宅に比べて高く維持できるのです
従って家のライフサイクルコストを考えれば、圧倒的に
「ヨーロッパ並みの住宅の価値」 > 「一般的な日本の住宅の価値」
となるのです
シュミレーションをしていただければ、費用の問題は問題ではなく
逆にメリットに
しかも「大きなメリット」になるのがお分かりいただけると思います
しかし、私たちがお勧めする理由はこれだけではありません
そもそも家は
建てた人が住めればそれだけで良い
…訳ではないと思います
本来、子供や孫の代、更にその孫の代まで延々と引き継がれるべきものです
万が一売却する場合でも
新たな購入者が更にまた長く「住み繋ぐもの」であるべきです
そうでなければ大量のゴミを産む「負の資産」になってします
日本の「空き家問題」は
ヨーロッパ並みの高耐久化住宅を造れば、解決出来る問題なのです
私たちが暮らしているのは、唯一人類が暮らせる地球です
しかしその環境が、今や甚大な危機に瀕していることは誰の目にも明らかです
そして、その中でも大量のエネルギーを消費し
大量のゴミを産んでいるのは
残念ながら今の日本の家なのです
この「日本の家を変えたい」
これが私たちがお勧めする「真の理由」です
「ヨーロッパの優れた技術は、現地の大工さんに頼む」
弊社は小さな会社です
その会社がヨーロッパ並みの住宅を造ることは
普通に考えれば眉唾物です
ですが、弊社には、その大工さんがいます
スイスで建築技術を学んだ大工さんが、断熱性能を設計し、実際に日本の職人と一緒になって造るのです
スイスから来た大工さんとの出会いは
世界最高水準の家とはどのような家なのかを知るだけではなく
まだまだ未熟な日本の家造りに大きな変化をもたらす
そんな家造りが可能になることを実感させられました
それだはなく
家造りは努力と工夫次第で「安く造れる」ことを
そしてそれは、決して手を抜くことではなく
家造りの基本であることを学びました
スイスから来た大工さんの夢
「日本の家を変えたい」
その思いは少しづつ芽を出しつつある、日本の高断熱住宅を造る建設業界の人たちにも
徐々に影響を与えています
どんな大きな社会的変化も、最初は微々たるものです
しかし
世の中の大きな変化は、さまざまな業界に変化を起こさせます
人類史上最凶の問題と言える「地球温暖化問題」は
日本でも、建設業界でも、もはや避けては通れない大きな問題
建設業界だけが、旧態のスタイルでいられるはずなどあり得ません
「家造り」を本気でお考えの人に
私たちとの出会いが
これからスタンダードになるであろう
「本当に価値のある家」について考える
そのような機会になれば幸いです
そもそも日本の家は
ヨーロッパに比べて断熱基準が低すぎて話にならないお粗末なものでした
それでも最近になってようやく日本でも法改正があり
その地域に即した断熱性能などの基準値を設けるようになりました
しかしながら
日本のハウスメーカーの最高基準の家でも
ヨーロッパの基準で見れば中程度なのです
ではなぜ、高い断熱性能を求める必要があるのでしょうか?
それには多くのメリットがあるからです
まずは「優れた快適性」です
高い断熱性能の家であれば
家の中なら洗面所でも廊下でもどこでも同じ温度で過ごすことができます
実際暮らしてみると、これはとても快適です
そして、当然ですがヒートショックの心配は無用なのです
冬に限らず、年々暑さが異常に増している夏場についても快適です
家の中がどこでも涼しいのは当たり前ですが
日本の夏は「湿気」が大問題です
梅雨の時期から夏場にかけて、蒸し蒸しする暑さは不快そのものです
ところがヨーロッパでは全館空調が当たり前で、さらにその空調システムが秀逸なのです
外から取り入れた暖かい空気を、冷やして家の中に送り込むだけでも凄いのに
なんと外の湿気も入れ替えて家の中に送り込んでくれるのです
もう除湿機は不要です
次に挙げるのは「光熱費がかからない」ということです
真冬に家の中を温めたり
真夏に涼しくするために冷暖房設備をフル回転させる必要はありません
それどころか
真冬や真夏にさえ冷暖房設備を補助的に使う程度で快適なのです
従ってエアコンやファンヒーターの風に「不快さ」を感じることもありません
次は「健康について」です
実際に、喘息やアトピーに悩まされている人が
このような家に住むことで軽減したり
発症しなくなった、という事例は数多くあります
理由は、健康に配慮した徹底的な素材選びと
24時間365日優れた空調設備による
「綺麗な空気」のおかげです
「本当に価値のある家」とは
外観やデザイン性も大切ですが
それよりも
毎日の暮らしが健康でかつ快適に暮らせる家だと思います
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補足説明:
なぜこのようなことが可能になるのか?
簡単に説明すると
「家を魔法瓶のようにすっぽり、性能の高い断熱材で覆ってしまう」からです
ただし、ただ断熱材を厚くすれば良いわけではなく
高い機密性を持ちながら
湿気は部屋の中と外で行き来できるような透湿性を持たせること
それでいて部屋の空気はいつも新鮮な状態にすること
これには専門の知識と
特別な建築資材を上手に組み合わせる必要があるのですが
日本ではまだ馴染みの薄いこの手の技術も
ヨーロッパでは既に確立された技術なのです